上田市・東御市・小諸市
2025/03/24
コバックニュース
今では当たり前の装備となっている車の安全装備・安全装置。
近年、その安全技術は目覚ましい進化を遂げており、私たちのカーライフをより安全で安心なものへと変貌させています。
今回は、最新の安全装備・安全装置に焦点を当て、その種類や機能、そして私たちの運転にどのように役立つのかを解説します。
自動車の安全技術は、事故を未然に防ぐ「予防安全技術」と、万が一事故が起きてしまった際に被害を軽減する「衝突安全技術」の2つに大別されます。
こちらは事故を未然に防ぐための技術で、以下のようなものがあります。
◼︎運転支援システム(衝突被害軽減ブレーキ、車線維持、ACCなど)
⚪︎衝突被害軽減ブレーキ: 前方車両や歩行者との衝突の危険性がある場合、自動でブレーキをかけて衝突を回避・軽減するシステム。メーカーや車種によって、ミリ波レーダー、カメラ、LiDARなど、様々なセンサーが使用されています。
⚪︎車線維持:車線からはみ出さないように、ステアリング操作を支援するシステム。居眠り運転やわき見運転の防止にも効果が期待できます。
⚪︎ACC(アダプティブクルーズコントロール):設定した速度で走行し、前方に車両がある場合は車間距離を保って追従走行するシステム。渋滞時など、ドライバーの負担を軽減します。
◼︎走行安定性制御(ABS、横滑り防止装置など)
⚪︎ABS(アンチロック・ブレーキ・システム):急ブレーキ時にタイヤがロックするのを防ぎ、ステアリング操作を可能にするシステム。
⚪︎横滑り防止装置: カーブなどで車がスリップしそうになった際に、タイヤのブレーキを自動制御し、車両の安定性を保つシステム。
◼︎視界支援(オートハイビーム、バックモニターなど)
⚪︎オートハイビーム:対向車や先行車を検知し、自動でハイビームとロービームを切り替えるシステム。夜間走行時の視界確保に役立ちます。
⚪︎バックモニター:後退時に車両後方の映像をナビ画面などに表示するシステム。駐車時の安全確認を容易にします。
◼︎その他(タイヤ空気圧モニタリングなど)
⚪︎タイヤ空気圧モニタリング:タイヤの空気圧を常時監視し、異常があればドライバーに知らせるシステム。適切な空気圧を保つことで、燃費向上やバースト防止に繋がります。
こちらは万が一事故が起きてしまった際に、乗員や歩行者の被害を軽減するための技術で、以下のようなものがあります。
◼︎乗員保護(エアバッグ、シートベルト、衝撃吸収ボディなど)
⚪︎エアバッグ:衝突時の衝撃を吸収し、乗員の頭部や胸部などを保護するシステム。
⚪︎シートベルト:衝突時に乗員が車外に放り出されるのを防ぎ、衝撃を軽減するシステム。
⚪︎衝撃吸収ボディ:衝突エネルギーを効率的に吸収・分散し、乗員に伝わる衝撃を最小限に抑える車体構造。
◼︎その他(サイドインパクトビーム、ブレーキペダル後退抑制機構など)
⚪︎サイドインパクトビーム:車両側面のドア内部に設置され、側面衝突時の衝撃から乗員を守る。
⚪︎ブレーキペダル後退抑制機構:衝突時にブレーキペダルが後退するのを防ぎ、ドライバーの足への被害を軽減する。
これらの技術は日々進化を続け、安全な車社会に貢献しています。
上記で挙げたものは一般的な安全技術・安全機能であり、メーカーや車種によって搭載されている機能は異なります。
安全技術は、あくまでも運転を支援するものであり、ドライバー自身の安全運転が最も重要です。
「自動ブレーキ」とも呼ばれているこちらの機能は、車の安全装備の中でも最も知られている機能ではないでしょうか?
【仕組み】
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)は、車両に搭載されたセンサーが前方の車両や歩行者、自転車などを検知し、衝突の危険がある場合に自動的にブレーキをかける安全機能です。
近年、多くの車種に搭載されており、交通事故の削減に大きく貢献しています。
【種類】
単眼カメラ方式:カメラの映像を解析して、対象物との距離や形状を認識する方式。比較的安価だが、悪天候時に性能が低下しやすい。
ステレオカメラ方式: 2つのカメラで撮影した映像のズレから、対象物との距離を正確に測定する方式。単眼カメラ方式よりも高精度だが、コストがかかる。
レーザーレーダー方式:レーザー光を照射し、その反射光から対象物との距離や形状を測定する方式。悪天候に強く、夜間でも高精度な検知が可能だが、高価である。
ミリ波レーダー方式:電波を照射し、その反射波から対象物との距離や速度を測定する方式。悪天候に強く、遠距離の対象物も検知できるが、形状認識は苦手。
各車両メーカーから、それぞれ独自の特性を活かした安全予防システムとして搭載されています。
【作動ステップ】
衝突被害軽減ブレーキは、主に以下の3つのステップで動作します。
1.検知:
カメラやレーダーなどのセンサーが、前方の車両や歩行者などを検知します。
センサーの種類や性能によって、検知できる対象や距離が異なります。
2.警告:
衝突の危険性が高まった場合、ドライバーに警告音や警告表示などで注意を促します。
3.ブレーキ制御:
ドライバーが警告に気づかず、衝突の危険性がさらに高まった場合、自動的にブレーキをかけて衝突を回避、または被害を軽減します。
【注意点】
◼︎検知範囲や性能に限界がある
天候や道路状況によっては、センサーが対象物を検知できない場合があります。
◼︎ドライバーの運転を完全に代替するものではない
あくまでも運転を支援する機能なので過信せず、常に周囲の状況に注意し、安全運転を心がける必要があります。
ABS「アンチロック・ブレーキ・システム」は、急ブレーキ時などにタイヤがロック(回転が止まること)するのを防ぎ、車両の安定性を保つための重要な安全装置です。
タイヤがロックされてしまうと、横滑りによって障害物回避が不可となり、車両の安定性を維持できないので非常に危険です。
【仕組み】
急ブレーキ時などに、車輪の回転速度をセンサーが検知します。
タイヤがロックしそうになると、ブレーキの油圧を自動的に調整し、タイヤのロックを防ぎます。
これにより、タイヤが路面をグリップした状態を保ち、ハンドル操作による回避行動を可能にします。
【注意点】
◼︎あくまでも運転を支援するシステムであり、万能ではない。
◼︎タイヤのロックを防止する装置であり、制動距離を短くする装置ではない。
ABSは1970年代に開発され、当初は高級車にしか搭載されていませんでしたが、現在では軽自動車を含むほとんどの車種に標準装備されています。
近年では、EBD(電子制御制動力配分システム)やブレーキアシストなど、ABSと連携した安全技術も開発され、自動車の安全性は飛躍的に向上しています。
安全運転をサポートする重要な技術ですが、ドライバーさん自身の安全運転意識が最も重要であることを忘れないようにしましょう。
ACC(全車速域定速走行・車間距離制御装置)は、先行車との車間距離を一定に保ちながら、設定した速度で自動的に追従走行するシステムで、「アダプティブ・クルーズ・コントロール」の略です。
高速道路などでの運転を支援し、長距離運転の負担・疲労を軽減する機能として、近年多くの車種に搭載されています。
【仕組み】
ミリ波レーダー・カメラなどで、先行車との距離や速度を測定します。
センサーからの情報をもとに、アクセルやブレーキを自動的に制御し、先行車との車間距離を一定に保ちながら自動的に加減速を行います。
先行車がいない場合には、ドライバーさんが設定した速度と車間距離を維持するように、システムが自動的に加減速を行います。
近頃では車線変更支援機能を備えていたり、車線の中央を維持する機能と連携することで、より高度な運転支援が可能となったACCも開発されています。
【注意点】
◼︎悪天候時や急な割り込みなど、状況によっては正常に作動しない場合があります。
こちらも万能ではなく、あくまでも運転支援システムの為、常に周囲の状況に注意する必要があります。
ACC作動中も常に前方に注意し、ハンドルから手を離さないようにしましょう!
「衝撃吸収ボディ」とは、事故の際にあえて車体を変形させることで衝撃エネルギーを吸収し、乗員へのダメージを最小限に抑える構造のことです。
衝撃吸収ボディは、大きく分けて以下の2つの部分から構成されています。
◼︎クラッシャブルゾーン(衝撃吸収ゾーン)
車体の前部や後部に設けられ、衝突時に意図的に変形することで衝撃エネルギーを吸収します。
この部分が変形することで、衝撃が乗員に伝わるのを防ぎます。
◼︎高強度キャビン(セーフティゾーン)
乗員が乗る空間を保護するために、高強度の材料で構成されています。
衝突時にも変形しにくく、乗員の生存空間を確保します。
【仕組み】
衝突時には、まずクラッシャブルゾーンが変形して衝撃を吸収し、残りの衝撃を高強度キャビンが受け止めます。
これにより、乗員への衝撃を大幅に軽減することができます。
乗員保護目的だけでなく、ボンネットやバンパーの構造を工夫することで、歩行者との衝突時の衝撃を緩和し、被害を抑えダメージを最小限にする歩行者保護の目的もあります。
近年ではコンピューターシミュレーション技術の進歩により、クラッシャブルゾーン(衝撃吸収ゾーン)の設計が進化し、より効率的に衝撃を吸収できるようになりました。
高強度キャビン(セーフティゾーン)には高張力鋼板などの高強度材料の使用が増え、ボディ全体の強度を高めつつ、衝撃吸収性能も向上し、軽量化と安全性の両立が図られています。
【エアバッグ】
エアバッグの主な役割は、自動車が衝突した際に瞬時にクッションを膨らませ、乗員を保護し、ハンドル・ダッシュボード・フロントガラスなどの硬い部分に直接衝突するのを防ぎ、重大な怪我のリスクを軽減することです。
エアバッグのクッションはナイロンなどの丈夫な素材で作られた袋で、普段は折りたたまれて車内に収納されています。
センサーが衝突の衝撃を検知すると、コントロールユニット(ECU)が衝撃の大きさ・方向・速度などを測定し、どのエアバッグをどの程度の強さで膨らませるかを判断して作動させます。
◼︎近年の多様なエアバッグの種類と配置
・運転席・助手席に加えて側面衝突に対応するサイドエアバッグ、頭部を保護するカーテンエアバッグ、膝を守るニーエアバッグなど、様々な種類のエアバッグが開発・実用化されています。
・乗員の体格や位置、衝突の状況に応じて、エアバッグの展開を最適化するスマートエアバッグも登場!
・ボンネットやフロントガラス付近に展開し、歩行者の頭部への衝撃を緩和する『歩行者保護エアバッグ』も開発されています。
【シートベルト】
シートベルトは、衝突時の衝撃から乗員を保護するための重要な安全装置です。
通常時は自由に引き出せますが、衝突などの急な衝撃が加わるとロックされ、乗員は座席に固定されます。
これにより、乗員と車内構造物との衝突を防いだり、車外への放出を防ぎ、死亡リスクを大幅に低減できるのです。
◼︎近年のシートベルトに搭載されている機能
・プリテンショナー
衝突を検知すると瞬時にシートベルトを巻き取り、乗員をより確実に拘束できます。
・フォースリミッター
シートベルトにかかる力を調整し、乗員への過度な負担を軽減します。
【エアバッグとシートベルト・二つの重要性】
エアバッグは、シートベルトが正しく着用されていることを前提に設計されています。
シートベルトを着用せずにエアバッグが作動した場合、かえって乗員に重大な傷害を与える可能性があります。
したがって、エアバッグとシートベルトは、常にセットで使用することが重要となります。
また、シートベルトの着用有無による事故の死亡率には明確な差があります。
国土交通省のデータより
https://www.mlit.go.jp/common/001118302.pdf
・非着用者の致死率は、なんと着用者の約14倍!
・車外放出になった場合の致死率は、自動車乗車中全体の致死率の145倍!
これらのデータから、シートベルトを着用することがいかに重要であるかが分かりますね。
自動運転技術の進化に伴い、エアバッグやシートベルトの役割も変化していく可能性があります。
将来的には、乗員の体格や姿勢、衝突の状況を瞬時に判断し、エアバッグの展開を最適化する技術や、シートベルト自体が衝撃を吸収する素材の開発なども考えられるのではないでしょうか。
どんなに安全性能の高い車に乗っていても、事故を完全に防ぐことはできません。
だからこそ、車選びにおいては万が一の事態に備え、自分だけでなく相手も守れる車を選ぶことが重要です。
【車選びで安全性能を見極めるためのチェックポイント】
⚫︎予防安全装備(アクティブセーフティ)の充実度
⚫︎衝突安全装備(パッシブセーフティ)の性能
⚫︎運転支援システムの使いやすさ
⚫︎視界の良さ
⚫︎運転のしやすさ
車選びは、単にデザインや性能だけでなく、安全性能も重要な判断基準となります。
上記のチェックポイントを参考に車を選びましょう。
コバックでは車両販売も行っております!
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