上田市・佐久市
2024/01/25
コバックニュース
「FF・FR・4WD」これらは車の駆動方式の名称で、車の走行性能と深く関わっています。
大まかな特徴と違いを理解していると、安全に走行することのほか燃料が節約できるなど多くのメリットがあるのです!
今回は、車の駆動方式とそれぞれの特徴について解説します。
駆動方式とは「エンジンの動力をタイヤに伝える方法」のことです。
「FF・FR・4WD」それぞれの用語の意味は
・FF :フロントエンジン・前輪駆動(Front engine Front drive)
・FR :フロントエンジン・後輪駆動(Front engine Rear drive)
・4WD :四輪駆動
となり、始めの文字がエンジンの位置、後ろの文字が駆動の位置を示しているのです。
FF/FRは2輪の駆動で前輪もしくは後輪のみで走行するため、2WDと呼ばれることもあります。
現在、国内の一般的な乗用車で普及しているのはFFと言われています。
なぜ多くのクルマがFFを採用するのか、駆動方式それぞれにメリット・デメリットがあるので比較して見ていきましょう!
FFは車の前部にエンジンを搭載し、前輪を駆動します。
駆動輪(エンジンの動力が伝わるタイヤ)と操舵輪(ハンドル操作で動くタイヤ)が同一かつ、車体前部にまとめられていることが特徴です。
◎メリット
●広い室内空間
エンジンも駆動輪も車体前部で完結するため、その分室内空間を広くとることができます。
●直進安定性に優れる
車体を前から引っ張るようにして走行するFFは、後ろから押し出すようにして進むFR車よりも直進安定性に優れます。
●FR車・4WD車と比較して価格が安い傾向がある
リアブレーキなど負担の少ない部品を簡素にできるため、コストを抑えて作ることができます。
さらにFF車の普及により部品共有が進んだことで、安価に作ることが可能になったと言えます。
●燃費がよい
駆動力を後輪に伝達するプロペラシャフトが不要である分、部品数を削減し軽量につくれるため燃費性能に優れています。
▲デメリット
●アンダーステアが発生しやすく、小回りが利きづらい
ハンドルを切った際に期待通りに角を曲がらず、外側に膨らんでしまう状態をアンダーステアといいます。
FF車に多い現象で、曲がり角の手前で速度を落とさないと曲がり切れずに電柱やガードレールにぶつかってしまう危険性があります。
ハンドルを切る際はしっかりと手前で速度を落とし、ゆっくり曲がることを心がけてください。
ハンドル操作は前輪、駆動は後輪と前後の役割が分かれているため、重量のバランスがとれていることが特徴です。
駆動力とハンドリング性能を両方叶えることが可能なため、スポーツカーなどに多く採用されており「カッコいい車が多い!」と思われる方が多いのもFR車の特徴の一つと言えます。
◎メリット
●上質な乗り心地
前後の重量配分のバランスが良く後輪が跳ねにくいことから、後部座席は特に快適な乗り心地を味わえます。
高級セダンにはFR車が多く採用されている理由の一つといえます。
●瞬間的な加速性能が優れている
後輪が車体全体を押し出すように走行するFR車は、トラクション(タイヤが路面をとらえることで生み出される推進力)がかかりやすいため加速性能に優れています。
●小回りが利きやすい
FR車はフロント部にドライブシャフトなどの部品が少ないことから、ステアリングの切れ角を多く取りやすい=小回りが利きやすいといえます。
FR車で狭い道路での切り返しをすると、器用かつスムーズに曲がってくれることに驚く人も多いそうですよ。
▲デメリット
●車内空間は狭くなりがち
車体中央を前後に走る回転軸=プロペラシャフトの存在により、どうしても室内空間は狭くなりがちです。
後列中央席では足元が盛り上がり脚を伸ばしてくつろぐことが難しくなるので、中央席に座る人は少々窮屈に感じるかもしれません。
4WDは四輪駆動の文字通り、4つの車輪全てにエンジンからの動力が伝わる駆動方式です。
4輪すべてが駆動して無駄なく力が地面に伝わるため、滑りやすい道・起伏の激しい路面でも走りやすいのが特徴です。
◎メリット
●スムーズな走りと加速の良さ
高速走行時でも軸がブレにくく、安定した走行が可能です。
また全てのタイヤにエンジンの力が伝わるため、パワフルな加速も得意です。
●雪道やオフロード、悪路の走行に最適
2輪しか路面をグリップしない2WD車に対して4輪全てがグリップするため、凍結した道路や降灰のある道の走行時にスリップの危険性を減少させることができます。
●「パートタイム4WD」の車種もある
常に4輪駆動(=フルタイム4WD)ではなく、通常時は2WDで走行必要時に4WDに切り替えることができる方式を「パートタイム4WD」といいます。
「普段は市街地の走行がメインだけど、たまにはアウトドアもしたい」などといったニーズにも応えることが可能のため軽自動車にも多く採用されている方式です。
▲デメリット
●車両重量/価格
全てのタイヤにエンジン駆動を伝えるための4WD専用パーツが増えることで、どうしても2WD車に比べ車両重量は重くなります。
またパーツが増える分、価格も高くなると考えて良いでしょう。
駆動方式の違いを解説してきましたが、それぞれにメリットとデメリットがあることがお分かりいただけたのではと思います。
「特徴は分かったけど、どの方式も良く見えてどの車を買うかもっと迷ってしまう!」という方は
ご自身が車を使うシーンを想像すると理想の車選びに近づくことができるでしょう。
・冬は通勤路が雪道だから、安心して走りたい
・買い物や子どもの送り迎えをするから広い車内空間がよい
・アウトドアや長距離ドライブでガンガン走りたい
利用シーンに適した駆動方式の車を選べば、快適なカーライフになること間違いなしです!
車の購入・乗り換えを検討中の方は、ぜひ生活の中で車をどう利用するか思い起こして車選びをしてみてくださいね!
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