上田市・東御市・小諸市
2023/11/09
コバックニュース
今年は関東甲信越地方から東北地方にかけて、熊やイノシシの目撃情報が多いだけでなく、「襲われた」「車に衝突してきた」という事故も相次いでニュースになっています。
なんと襲われたことによる人身被害は、過去最多のペース!
また、熊・イノシシ以外に『シカ』の目撃情報も報告されており、長野県ではシカによる被害が増えています。
様々なものがデジタル化され、より便利になり、自然とは少しかけ離れた中で生活することが増えているこのAI社会の中で、まさか大型野生動物による被害がこうも増えるとは思ってもみませんでした。
ここ数年で目撃情報や被害報告が急に増えた気がしますが、いったい何故なのでしょうか?
また、実際にもし出会ってしまったら!?車にぶつかってきたり、轢いてしまった場合にはどのように対処したらよいのか?自動車保険は適用となるのか?
この辺りをお話しさせていただきます!
目次
日本に生息しているシカは7種。
その中でも本州に最も多く生息しているのはホンシュウジカ(ニホンジカ)です。
シカといえば奈良が有名ですが、実は長野県でも多くのシカが生息しており、その生息数はなんと全国TOP3に入るほどです!
ここ40年ほどで、シカは全国的にもどんどん増えており、被害の拡大も問題となっています。
■ホンシュウジカ(ニホンジカ)
シカ科シカ属 体長:オス90〜190cm、メス90〜150cm 体重:オス50〜200kg、メス25〜80kg
主に森林や草原に群れで生息し、雑食である熊やイノシシと違って草食。
イネ科の植物を好みますが、有毒成分を含むシキミ・アセビ以外の植物はほとんど食べられるそうです。
苗木や新芽・下草、木の皮までも食べてしまうので、山の植物を食べ尽くし、ハゲ山になってしまったり植栽木や農作物への被害が深刻化しています。
また、シカの食害により、その場に生息できなくなった昆虫や小動物なども発生しており、生態系にも問題が出てきています。
オスには立派なツノが生えており、オス同士の縄張り争いや敵から身を守る為に使い、春に生え替わります。
日本の南側の個体は小さく、北側の個体は大きいという特徴もあります。
■カモシカとシカは別の種類?
日本の天然記念物であるニホンカモシカ、名前に「シカ」とついていますし、見た目も似ていますがシカの仲間ではなく、牛科の動物でヤギ・ヒツジの仲間なんです。
また生息地もシカとは異なり、標高の高い場所や険しい場所で単独生活し、天然記念物にも指定されています。
■奈良公園のシカは天然記念物
『奈良公園のシカ』は天然記念物に指定されています。
奈良公園のシカは飼育されているわけではなく天然の野生シカです。
野生のシカが人間の生活環境内でうまく共存しているのはなんと世界中で奈良だけ!
昔から奈良公園のシカは神鹿(しんろく)として大切にされてきていましたが、終戦直後には100頭以下に激減してしまい、保護対象となりました。
そういった背景からも、昭和32(1957)年に天然記念物に指定されたのです。
・捕食者であったニホンオオカミの絶滅、野良犬の減少
・高齢化による狩猟者の減少
・農村部の過疎化(人がいなくなった地域に繁殖)
・繁殖力の高さ
・温暖化により、冬眠しないシカにとって生息しやすい場所が増えた
・戦中・戦後に乱獲で減少したが、保護政策により逆に増えすぎた
などが挙げられます。
高齢化社会によって、特に山の麓や農村部などはどんどん過疎化が進んでいます。
これまで人が住んでいた場所が空き、山から動物たちが降りて来やすくなったのでしょう。
同じく高齢化によって人手不足となっている猟友会。
ハンターがいないので動物たちにとっては活動しやすいのです。
そこへきて、天候不良による餌不足などが重なり、より食べ物がある人里へと近づいてくるという訳です。
【植栽木や農作物への食害】
冒頭でもお話ししたように、とにかく植物・農作物をどんどん食べちゃうことによる食害が多いのです。
長野県で盛んなリンゴ栽培にも被害が及んでいるので、果樹園や林業を営む方々には悩みの種となっています。
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【衝突事故・人身被害】
シカの飛び出しによる車や電車への衝突事故が増えています。
シカのオスは身体も大きく、ぶつかった時の衝撃は相当なもの。
また、オスに生えているツノは非常に危険な凶器でもあり、このツノで襲われたらひとたまりもありません。
メスもツノがないからといって油断はできず、なんと噛み付いてくることがあります!
シカというと奈良や広島の、人慣れしているシカがいますよね。
餌をあげることで人への警戒心や恐怖心がなくなり、ご飯をねだってよってきます。
そうなると恐いのが、餌をくれないとイライラして噛み付いてくるシカも出てくるというところ。
筆者の家族はそれでシカに噛みつかれ、腕には痛々しい歯形が残っておりました。
野生のシカも人里へ近づき、人に慣れてしまうことで平気で公園で草を食べたり、人がすぐ近くを通っても気にしなくなってしまうことがあります。
一見おとなしそうなイメージがあるシカですが、そこはやはり人間よりもずっと身体能力に優れた野生動物であり、攻撃されたら敵わないのだということを意識しなければいけませんね。
そもそも警戒心が強い動物の方も、人には出会わないよう暮らしています。
とはいえ、これだけ報道が多いと・・・
もしかしたら街中でイノシシに出会ってしまうかも!?
紅葉狩りで熊を見かけてしまうかも!?
はたまたシカが道路を走ってた!なんて可能性もある訳です。
■シカの場合
可愛い!と思っても絶対に触ろうとしてはいけませんし、当然餌もあげないでください。
元々おとなしく、人間に襲いかかるタイプの動物ではありませんが、野生のシカはどのような行動に出るか全く予測不可能です。
何かにびっくりした拍子に強靭な脚で蹴飛ばしてきたり、噛みついてくる、ツノで突進してくるという可能性があります。
見かけた場合には、決して大きな声や物音で驚かせたりせずに、そっとしておきましょう。
【シカは赤い色が苦手!】
特に風でゆらゆら揺れる赤いシートは警戒して近寄らないので、畑や庭先に吊るしておくと効果的です。
シカ避け商品としてネットでも販されています。
■熊の場合
もし登山や紅葉狩りなどで山に行く場合には単独での行動は避け、熊よけグッズを持参するのがおすすめ!
熊に人がいることを知らせ、近寄らせないようにする『ラジオ』『熊鈴』や、いざ熊が寄ってきた際に撃退する『熊撃退スプレー』があります。
・熊が活動する早朝・夕方は入山しない
・餌となり得る食べ物を放置しない
といったことも重要です。
【もし出会ったら】
慌てず、そして熊から目を逸さず(熊と目は合わせず、熊の方に視線を向ける感じです。目を合わせることは『威嚇』となります。)、姿勢を低くしてゆっくりと後退してください。
背を向けて走って逃げると、逆に追いかけてくる可能性があります。
びっくりして叫んでしまいそうですが、熊の方も「キャッ!ニンゲン!!」とびっくりしているので刺激を与えないようにしましょう。
また、人としては当たり前な二本足で立つ姿勢、熊にとっては戦闘体制と認識されてしまうこともあるので、仁王立ちはやめましょう。
【それでもこちらに向かってきたら】
・近くに建物があれば避難する
・熊撃退スプレーを噴射する(かなりの刺激なので使用する際には要注意です)
・首の後ろに手を回してうつ伏せになり、首・顔・腹部といった急所を守りましょう。
(熊の腕力・爪の威力は馬の首を簡単に一捻りできる程の怪力です。人間に勝ち目はありません。)
熊に関する注意事項はぜひこちらもご確認ください!
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■イノシシの場合
熊の場合と同様に、ゆっくりと後退しましょう。
絶対に背を向けて逃げてはいけません。
攻撃的な動作を取ると本能的に戦おうとして襲ってきます。
イノシシは突進してくる時、一方に向かってまっすぐ走ってくるのでサッと道を開けるとそのまま行ってしまう、傘を広げるとびっくりして突進を止めるということもあるようです。
熊もイノシシも、人間よりもずっと力が強く最悪の場合命を落とすことになるので、たとえ小さめな個体でも甘く見ないようにしてください。
動物は本能で活動しますので、突然の飛び出しはドライバー側で回避する事も難しいですよね。
こういった動物と車の接触事故を「ロードキル」と言います。
よくあるのは猫や狸ですが、これがシカ・熊・イノシシなどの大型の動物だと相当焦ってしまうと思いますし、ぶつかった際の衝撃も大きなものとなります。
その威力は、最悪の場合、直すことが出来ず愛車を手放すレベル・・・ボッコボコになってしまうようです。
2023年2月3日長野県上田市にて、シカと衝突して車は大破してしまったのに、なんとシカは無事で逃げていったという事故がありました。
大型の野生動物って、めちゃくちゃ強靭なんですね・・・。
◆動物と接触事故を起こした際には、車を安全な場所に止めて警察へ連絡しましょう。
(ロードキルは単独事故(物損事故)扱いとなります。)
また道路緊急ダイヤル「#9910」へも連絡しましょう。
道路の異常や、動物が倒れたままとなっているのを発見した場合でも24時間無料で利用可能となっています。
◆警察や道路管理会社の到着を待ち、二次的被害が起こらないように安全を確保してください。
◆ロードキルは自賠責保険の対象とはなりませんが、任意保険は対象となる場合もありますので、その際は事故証明が必要となります。
◆車が動かなくなった場合には、ロードサービスを呼んでください。
加入している任意保険にロードサービス特約が付いている場合もありますし、JAFへ連絡するという方法もあります。
注意ポイント:【安全確認してから外に出る】
ぶつかったあとは動物側も興奮状態なので襲ってくる可能性があり非常に危険です。
すぐに外には出ずに、様子を見てください。
その間に携帯電話などから警察・道路緊急ダイヤル「#9910」へ連絡し、対応方法を仰ぎましょう。
上記でお話しした「ロードキル」での事故の場合、どういう扱いになる?
自動車保険は適用されるのか?
気になりますよね!
でっかい野生動物との衝突は、そうあることではないとは言え、もしもの為にご案内いたします。
結論から言いますと、動物との接触事故は単独事故(物損事故)の扱いとなり、加入されている自動車保険の契約内容にもよりますが『一般型』と呼ばれるものであれば補償が適用されます。
限定補償などの場合には適用されない場合があるのでご注意ください!
この機会に、ご自身で加入されている自動車保険の契約内容を今一度確認しておくといいですね。
「衝突時に車にキズ・ヘコミができた」
「衝突の衝撃でなんだか車の調子が悪い」
という場合、修理はどうしたらいい?
ご安心ください!!
車検のコバック・鈑金のモドーリーにて対応可能です!
お車が自走可能な場合には直接お店までご来店ください。
レッカーご利用の場合はコバックorモドーリー希望店舗への配送をお伝えください。
※受付順でのご対応となりますので、混み具合によっては待ち時間が長くなる可能性がございます。
狩猟で捕獲した野生鳥獣の食肉を「ジビエ」と呼びます。
それらを美味しく調理したものを『ジビエ料理』として提供しているお店もたくさんあります。
その昔、フランスでは貴族しか味わえない高級料理でしたが、今ではフレンチはもちろんイタリアン・和食・中華など様々な調理で楽しめるものとなっています。
シカは日本でも個体数がとても多く、ジビエ料理の中でも多くのファンがいます。
鹿肉は「紅葉(もみじ)」とも呼ばれ、江戸時代には鹿鍋が町民の間でも大人気だったとか。
長野県では増えすぎたシカによる被害対策として、ジビエとして有効活用しようという取り組みもあります。
ジビエは天然の鳥獣なので寄生虫問題もあります。しっかり加熱したものを食すようにしてください。
万が一、動物との衝突事故が起きてしまった際には、放置はせずしっかり対処し、その後の道路の安全を確保しましょう。
二次被害の事故が起こった場合、最初に事故を起こしたドライバーさんの責任となってしまいます。
特に大型動物の場合、所定の管轄へ連絡することで地域住民の皆様への注意喚起として役立てることができるので、欠かさないようにしましょう。
また、山間地域などにある『動物飛び出し注意』の標識を見かけたらしっかり意識して、速度を落とすなどで事故に遭わないよう心がけてくださいね!
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【上田材木町店】受付時間:9:00~17:30
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