上田市・佐久市
2022/09/28
コバックニュース
車社会の今、進化しているのは車だけでなくガソリンスタンドもドライバーさん自身で給油する『セルフ給油所』が普及しています。
給油機にて金額・量が選べるようになっていますし、何よりガソリン価格がフルサービスのガソリンスタンドよりも安い!というところが人気ですよね。
ですが、やはり給油時にはトラブルも・・・
中でも多くあるのが『ガソリンの吹きこぼれ』です。
ガソリンは消防法第 2 条第 7 項にて危険物に指定されており、お店での取り扱いには『危険物乙4』資格が必要です。
離れた場所にある小さな火元でも引火し、爆発の可能性がありますし、なんとマイナス40℃でも凍らずに気化する物質なので、取扱いには十分な注意が必要となります。
そんな危険物指定の液体がこぼれてしまったら・・・
今回はこの『ガソリンの吹きこぼれ』に関してお話しいたします。
給油の機械には給油量選択の項目に「満タン給油」が選べるようになっており、満タンになったら自動で給油が停止するオートストップになっています。
これはガソリンが一定量までくると給油ノズルの先端に付いているセンサーが反応し、給油が停止するようになっているからです。
それでもガソリン給油の際に、なぜ吹きこぼれてしまうのでしょうか?
ちなみに過去の『ガソリン吹きこぼれ』の実態調査では、セルフスタンドで95%以上、フルサービスのスタンドでは77%以上も起きているというデータもあります。
原因の多くは、正しい給油方法・給油ノズルの使用方法に関して誤りがあることが原因のようです。
・給油ノズルを止まるところまでしっかり差し込んでいない
・給油ノズルのレバーをしっかり引いていない
・よそ見をしながら給油していた
などが挙げられます。
「あともう少し入れられそう」
「ギリギリまで入れておこう」
と、オートストップが作動しても再度給油を開始し、ちょっとずつ継ぎ足していくことでセンサーが作動しなくなり、結果溢れてしまいます。
継ぎ足し給油では、レバーを少ししか引かないのでセンサーが油量を察知しにくくなるのです。
上で挙げた事例は人為的なものですが、そもそも機器の故障や異常で、センサー自体うまく機能していない場合は「満タン給油」を選択した場合には溢れてしまう可能性があります。
正しい使用方法で給油していて、給油が止まったのでノズルを引き上げたら急にガソリンが噴き出てきて、顔にもかかってしまった!
というケースなどもあるようです。
そういった場合には直ぐに店舗スタッフさんを呼びましょう。
ガソリンが付着した箇所をそのままにすると、「ガソリン染み」ができてしまいます。
車のボディやタイヤについたものを放置した場合には、気化して乾いても、ガソリンの成分が染み込んでいるのでそこだけ変色してしまうことがあります。
DIYなどで使用する市販の補修用塗装などの種類によっては、ガソリンで溶けてしまうものもあります。
また、服や靴についたまま運転すると、マットやシートに付着して強烈なガソリン臭も残ってしまいます。
市販の消臭剤では根本的にニオイを除去することはできませんので、いつまでもニオイが取れない・・・なんてことにもなりかねません。
放置せずにすぐに対処しましょう。
給油所のスタッフさんに申告し、タオルなどで吹きこぼれたガソリンを拭き取ってください。
こぼれた量や付着した場所によって、その後の対処も違ってきます。
吹きこぼれてしまうと慌てるとは思いますが、まずは直ぐに給油口キャップを閉めましょう。
それ以上の吹きこぼれ防止と、万が一の引火を防ぐ為です。
タオルで吹きこぼれたガソリンをふきとり、水で洗い流してください。
ここで拭き取っておかないと後でガソリン染みの原因になってしまいます。
・服
服についた場合には出来るだけ早めに水洗いし、クリーニングに出すのがいいです。
ガソリンはニオイも強いので、家庭用洗濯機で洗うとガソリン臭くなってしまう可能性大。
クリーニング店に事情を話して、ドライクリーニングしてもらうのがおすすめです。
・身体
皮膚の場合には直ぐ洗い流し、石鹸でよく落としてください。
炎症が見られる場合には医療機関を受診してください。
目や口の中に入ってしまった場合には直ぐに水で洗い流し、必ず医療機関を受診してください。
給油のポイント
①.給油ノズルは止まるところまで差し込む
②.レバーをしっかり引く
③.オートストップで給油が止まったら、継ぎ足し給油はしない
※給油ノズルは「給油口の奥までしっかり差し込む」という案内をしているお店も多いのですが、車種によっては給油口の形状で奥まで入れ込むことができない場合があるようです。
なので「給油ノズルが止まるまで」差し込むという表現の方がいいようです。
セルフ給油で不安を感じる方は、店舗スタッフさんを呼んで使用方法の指示を仰ぐことをおすすめします。
ほとんどのお店がスタッフ呼び出しボタンを設置しているので、分からない事があったり不安な場合には遠慮せず呼びましょう。
給油が完了したら、給油キャップを締めるのを忘れずに!